オーディオルームの施工例として、当店のショールームを施工した様子をご覧ください。
リフォーム工事のコンセプト
リフォーム前の試聴室は、吸音壁に定常波を拡散させる凸凹パネルが貼り付けてあるだけという見た目の悪い部屋になっていました。この構造のおかげで普通の部屋よりは音響的に有利なのですが、実際は、見た目も悪く家族に受けない(特に奥様)見た目になってしまう為、試聴室を一般家庭の部屋に見立て「見た目良く格安に施工ができる構造とし壁の上面構造で、良い響きを出し、定常波の発生を抑え、また余分な音を吸音をする」という画期的な計画です。
現在貼り付けてある凸凹パネルは使用いたしませんし、穴あき壁の使用もいたしません。壁に角度をつけ、定常波の発生を抑え響きと吸音の両方の効果を狙います。壁の材料は安くて見た目の良いITALY製の音響壁パネル等の使用も含め確実に見た目が良くなる予定です。
大手の防音、音響メーカーが手がける防音室や音響ルーム等の施工費は、かなりの高額になってしまいますが、それとは違いリフォーム並みに手軽にできる内容です。壁紙を張り替える、床材(カーペットやフローリング)のはり直し等の簡単な部屋のリフォームをお考えの方にも十分お勧めする事ができます。
リフォーム工事の様子 (画像をクリックすると拡大表示します)
床の工事
まず、カーペットが全部剥がされ、床の基礎部分にはNASAの技術を応用したアルミ反射断熱材が張られました。そして、その上にフロアのベース板が張られました。このベース板の上は、無垢板のフローリングになります。
定常波撃退の壁(骨組みの一部)
若干角度を付け、向かい合う壁同士で音のはね返りを無くします。傾斜天井になっています。
この状態で手を叩いてみると、残響が綺麗に響き、ライブ気味の部屋という感じです。天井の傾斜が効いているので、「ビヨ〜ン」という音が出る最悪の定常波、龍鳴きの存在はありません!
アルミ製の吸音材
これは、カルムというアルミ製の吸音材なのですが、コンサートホールの残響調整に使われている素材なんです。こういう特殊なものを使うと音響事業絡みで色々な方が来られるのでビックリ...。
カルム製造メーカーの方が近くに来ていると言う事で来店され見学...カルムの背面に作る空気層の作り方に、ノウハウがある事を細かく教えていただきまして、効果を上げる為には、壁の構造変更が必要という事が分かり、壁の一部を構造変更、少改修する事になりました。
壁を仕上げてしまう前に、音出し確認です
色々な事を計算して設計しても計算式が有効になる理想状態(通常考えられない)ではない場合、計算通りの音響になることは無いと考えていますので図面通り一気に仕上げてしまう事はありません。作りながら何度も試聴測定して完成させていきます。
機器でも測りますが優先するのは測定値ではなく、実際に数人で聞いてみて
人が聞いた感じを優先して進めていきます。